マチノコト

2015.11.12

あなたの生活に10%だけローカルを!都市にいながら栃木の暮らしに触れられる「はじまりのローカルコンパス」

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「いつか地方に移住したい、東京にいながらも地方のために何かしたい。」

そんな思いを抱えながら、都会で暮らしている若者はきっと多いはず。地元以外の地方と関わりを持つのはなかなか難しいことですが、そんな人たちのために都市に住みながらも地域と関わることができるプロジェクトが栃木でスタートしました!

都市部に住みながら地域に関わる

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はじまりのローカルコンパス」は、「あなたにローカルを10%プラス」というコンセプトのとおり、都市部に住みながら栃木の地域プロジェクトに参加することができるプロジェクトです!

「地方に関わってみたいけれど方法がわからない」「移住に関心があるけれどまだ現実的ではない」といった人たちが参加対象者。栃木を訪れるツアープログラムのほか、東京都内でもイベントを開催し、地域と関心を持つ若者をつなぐ架け橋となっています。

栃木県を地方に関わりたい人たちの受け皿に

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このプロジェクトは、栃木県が主催し、パートナーとして栃木に拠点を置く「NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク」が運営する協働事業です。

プロジェクトメンバーである栃木県総合政策部地域振興課の三村さんは、「地方移住」を推進する業務を行いながら、「移住」のみに答えを求めるPRを続けることに大きな違和感を感じていたそう。

人口が加速度的に減っていく時代に、都市と地方という対立軸で人を奪い合うのではなく、都市と地方、地方と地方同士でもっと自由に人が行き交い、地域に関係する人たちをより多く生み出していくことが、地域を次世代に繋いでいく1つの手法になるのではないかと考えました。

そして、首都圏からの高いアクセス性や魅力的な地域プロジェクトが存在する栃木県でなら、そうした方々の受け皿として機能できると思ったんです。

この問題意識を話したところ、「NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク」事務局長の古河大輔さんがその思いにとても共感をしてくれ、この「はじまりのローカルコンパス」を三村さんに提案をしてくれたのだそうです。

こうしてとちぎユースサポーターズネットワークと栃木県の協働事業として、このプロジェクトがスタートしました。これまでとは違うスタイルを発信するため、宇都宮で活躍するフリーのアートディレクター井出さんにデザインを依頼し、ウェブやパンフレット等を作成しているそうです。

地域の魅力に触れるスタディツアー

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ローカルコンパスのメインプログラムは、地域とそこに住む人々の魅力に触れるローカルスタディツアーです。

1泊2日のショートプログラムと何回かに渡るロングプログラムがあり、フィールドワークでは地域で様々な取り組みをしている人たちの現場を訪れ、その仕事や暮らしに触れることができます。

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里山で農業を営む人や、中心市街地で空き家などの遊休不動産を活用して地元産業の振興に取り組む人、ゲストハウス運営をする人や代々伝統を受け継いでいる人など、訪れる先は様々。Uターン、Iターン者との交流会もあるので、移住するということの実感知も聞くことができます。

地域と人との出会いを通して、自分たちが地域でどんなことができるかアイデアを考え、最後にはアクションプランとして発表。栃木県内でのプログラムのほか、都市にいる人も関われるきっかけづくりのために開かれた都内でのイベントには、多くの若者たちが参加します!

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「栃木でこんなに面白いプロジェクトがいっぱいうまれていることを知らなかった。聞いてワクワクした」
「すぐにUターンするのは現実的ではないけれど、地元と関われる方法をずっと探していた」

という声が聞かれたそうです。11月28、29日には、古くは日光例幣使街道の宿場町として栄えた歴史ある街、鹿沼市でショートツアーが行われます。

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訪れるのは、廃業してしばらく空き家になっていた元旅館を、様々な人達を巻き込んで人の集う場として新たに再生した「CICACU」。このコミュニティを中心に、歴史ある街を探検し、そこに生きる人々や街の魅力を発信するプランを考えます。

現在は数回に渡るロングツアーもスタートしており、栃木市のまちなかでの取り組み、茂木町の里山での取り組みを体験し、それぞれアクションプランをつくっているそう。

地域と関わることをもっと身近でわくわくすることに

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事務局長の古河さんは、こう語ります。

栃木には今回事業をともにしたプロジェクトだけでなく、たくさんのステキな地域プロジェクトがあります。そうしたプロジェクトとも連携しながら、継続的に展開していくことで、首都圏の若者ととちぎの地域プロジェクトとの有機的な関係性を深めていきたいと考えています。

「都市に住みながら、ローカルの地域プロジェクトに関わる」ことを、自分の価値観を大切にした暮らしやパラレルなキャリア形成、サードプレイスの獲得など多様なライフスタイルを実現するための1つの手段として、定着させていきたいですね。地域と関わっていくことを、もっと身近に、もっとわくわくすることにしていきたいと思っています。

地域で何かプロジェクトをおこすには、地域の様々なひととの関わりがとても重要であり、ある一部だけで考えることはできません。ツアーでいろんな人や場所をめぐることで、たくさんの人とのつながりがあってこそプロジェクトが成功することを実感できるのではないかと思います。

ぜひこの「はじまりのローカルコンパス」を通じて、観光だけでは体験できない栃木の暮らしや地域の魅力に是非触れてみてください!

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工藤瑞穂。 「soar」プロジェクト代表・編集長、「HaTiDORi」代表、ダンサー、元日本赤十字社職員。1984年青森県生まれ。宮城教育大学卒、青山学院大学ワークショップデザイナー育成プログラム修了。NPO法人ミラツク研究員、Webメディア「マチノコト」ライター。

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