マチノコト

2014.4.24

スマホを片手に、地域の課題を可視化してみよう。大阪市が、「FixMyStreet Japan」を活用した「マイコミおおさか」がスタート

FixMyStreetJapan

4月14日に、大阪市は市民参加で地域の課題解決を図る「シビックテック」の代表的なサービスの1つである「FixMyStreet Japan」を活用し、スマートフォンを使って誰もが落書きや不法投棄などの地域の改善すべき様子を位置情報付きで写真を撮ってアップロードする「マイコミおおさか」の実証実験を大阪市内8区でスタートしたことを発表しました。

この実証実験は、ICTを活用して地域活動に関わりの薄かった人たちに対して行政への関心を高めるとともに、市民同士、市民と行政が地域を軸につながり、身近にあるさまざまな地域課題をみんなで解決する仕組みづくりに向けて取り組むことを目的としています。

今回の実証実験のために、新規のサービスを立ち上げるのではなく既存のサービスを活用し、市民と行政とのコミュニケーションを図ろうとする取り組みでもあります。

FixMyStreet Japanに投稿された情報は、日々大阪市の職員が投稿を確認し、道路補修などに対応することができます。それによって、これまでの一律的な道路舗装などの公共サービスから優先順位の高い地域や道路への補修が可能となり、市民発によるボトムアップ型の地域づくりを行うことができます。

今回の実証実験は、都島、西、天王寺、浪速、西淀川、東淀川、阿倍野、住吉の8区から先行実施され、2014年度中に大阪市内全域に広げる予定だそうです。

日本各地に広がるシビックテックの取り組み

千葉市も、2013年度に市民発による地域課題の可視化を行う「ちばレポ」(正式名称:ちば市民協働レポート実証実験)を取り組みを通じて、市民と市役所によるコミュニケーションを図ってきました。

千葉市は、実証実験の結果を踏まえた上で、市の公式サービスとしても導入を検討しているとしています。

千葉市や大阪市のような政令指定都市を中心として、シビックテックの取り組みは広がりつつあります。今回のFixMyStreet Japanは、すでにリリースしているアプリを使えば誰でも参加することができるため、自分の身の回りの地域の様子を投稿してみるといいかもしれません。

ユーザーは、FixMyStreet Japanアプリをダウンロードし、ログインすれば誰もが参加することができます。アプリは、AppStoreGoogle Playでダウンロード可能ですので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

江口 晋太朗

Shintaro Eguchi

編集者/ジャーナリスト。TOKYObeta Ltd 代表、マチノコト理事、inVisible理事、日本独立作家同盟理事。著書 『日本のシビックエコノミー』『ICTことば辞典』『パブリックシフト』など。1984年福岡県出身

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