マチノコト

ロフトワークが9月9日、沖縄県石垣市の名産品を世界のデザイナーと共に考える「USIO Design Project（ウシオデザインプロジェクト）」をスタートすると発表しました。

USIO Design Projectは、株式会社ロフトワークと石垣市による共同プロジェクトです。ロフトワークは、「Creative Approach for Innovation」をテーマに様々なサービスを展開している企業で、2万人以上のクリエーターが登録しているポートフォリオサイト「ロフトワークドットコム」を運営しており、こうしたクリエーターとコラボレーションを図りながら様々なサービスやクリエイティブを提供しています。また、渋谷にパーソナル・ファブリケーションのためのスペース「FabCafe」を2012年3月から運営しており、今年5月には台湾にも「FabCafe Taipei」をオープンしています。

今回のプロジェクトでは、今年3月に新空港がオープンし注目を浴びている石垣島を、島の加工品や工芸品、農水産物などの特産品を新しい視点でリデザインし、島の文化や魅力を再発見することを目的にしています。

リデザインの対象となるアイテムは、島内の事業者・生産者から募集して10品目を選定し、ロフトワークドットコム上でリデザイン公募を開催します。採用作品は、デザイナーと石垣島の事業者・生産者、プロジェクト関係者との協働を通じて、商品化を目指していきます。

さらに、このプロジェクトでは、「オープンプロセス」を重視しながら石垣の文化を考えていきます。プロジェクト全体のプロセスを公開し、ウェブ上で積極的に発信しながら、公開からプロトタイプの完成、そして商品化までの過程をオープンにすることで、その過程で生じる様々な出来事なども発信していきます。それによって、ただの特産品のデザインリニューアルだけにとどまらず、「石垣島の文化」について深く考え、参加していない人も石垣のことについて触れ、多くの人が参加できるようになるプロジェクトになっています。

また、石垣島と歴史的・地理的にも深いつながりのある台湾との新しいコラボレーションにも挑戦を予定しています。「FabCafe Taipei」を拠点としたイベントや日台バイリンガルのプロジェクト関連書籍の出版、台湾のデザインプロフェッショナルを巻き込んだ企画なども計画しており、日台の関係やクリエイティブの新しい創造を見出していきます。

スケジュールは、参加企業の公募を9月9日から24日まで実施。リデザイン公募を10月中旬から11月下旬まで開催。その後審査会を経て製品開発を年末から2014年3月の間に行ないます。審査員として、スープストックトーキョーを運営し、新しいリサイクルショップ「PASS THE BATON」などを展開しているスマイルズ代表取締役社長の遠山正道さん、全国の離島の情報を編集し、情報発信する『離島経済新聞』や『季刊ritokei（リトケイ）』を展開している離島経済新聞社代表取締役の鯨本あつこさん、そしてロフトワーク代表取締役の林千晶さんが行ないます。

伝統ある沖縄・石垣島の文化を再構築し、これからの新しい時代にあった商品をクリエーターとともに作り上げる本プロジェクト。まちづくりにクリエイティブの力をどう活かしていくか。プロジェクトの過程や完成する製品が楽しみですね。ぜひ、クリエーターやデザイナーの方は、参加してみてはいかがでしょうか。

【関連サイト】
・USIO Design Project公式サイト

・USIO Design

Project公式Facebookページ